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セミナー

東アジア古典学の方法 第73回
次世代ロンド(31)

日時
2022年10月29日(土)13:30
会場
Zoomにてオンライン開催 *参加方法についてはお問い合わせください

基本情報

概要

テーマ:「平安朝における中晩唐律賦の舶来と享受ー『和漢朗詠集』『新撰朗詠集』所収佳句を中心にー」
話題提供者:陸穎瑤(京都大学 博士課程)
使用言語:日本語

主催

科研「国際協働による東アジア古典学の次世代展開──文字世界のフロンティアを視点として」

当日レポート

当日は本学の博士課程の学生陸穎瑤さんに「平安朝における中晩唐律賦の舶来と享受ー『和漢朗詠集』『新撰朗詠集』所収佳句を中心にー」をテーマとして話題提供をしていただき、10名以上の方にお集まりいただきました。
陸さんは発表した論文「『和漢朗詠集』『新撰朗詠集』所収「暁賦」佚句考―東アジアに流伝した晩唐律賦―」に続いて、『和漢朗詠集』『新撰朗詠集』所収のすべての中晩唐律賦佳句について多角的な視点から考察しました。まずは、佳句鑑賞の歴史、律賦を紹介し、考察の目的、方法及び利用する文献資料について述べました。そして、両朗詠集所収中晩唐律賦佳句及びその作者、中晩唐律賦の流伝及び日本への舶来について論じました。最後は、平安朝貴族社会の律賦佳句朗詠や『文選』に享受と拮抗した律賦愛好など律賦享受の実態に着目して考察を行いました。 
その後、自由討論に入り、白居易以降、日本における中国文学作品の享受、平安朝において中晩唐律賦受容のあり方や文人達の律賦創作の実態について討論が展開されました。
 話題提供していただいた陸穎瑤さん、ご指導いただいた先生方、討論に刺激を与えてくださった方々に改めて感謝を申し上げます。
 
(求思圓 京都大学博士課程)