プログラムについて
研究領域と主題
本研究は、漢字文の読み書きを軸として中国大陸・朝鮮半島・日本列島・インドシナ半島北部などに形成された「東アジア古典世界」について、文字による読み書きの世界が生成する局面もしくは境界すなわち「文字世界のフロンティア」に視点をおき、仮名文やハングル文など、漢字文以外の書記表現も含めた多様な事象を検討しつつ、文字世界の構造と生成のメカニズムを明らかにする。さらに、研究の国際的な共同討議と次代研究者育成をともに視野に入れたセミナー等の開催やテキストブックの作成によって「東アジア古典学」の方法を可視化し、国際協働と次世代継承が可能な研究領域として継続発展させる。
なお本研究は、2015-2018年度科学研究費補助金「東アジア古典学の次世代拠点形成──国際連携による研究と教育の加速」(代表:齋藤希史)及び、2012-14年度科学研究費補助金「東アジア古典学の実践的深化──国際連携による研究と教育」(代表:齋藤希史)の後継プログラムとしてスタートした。また、「東アジア古典学」の研究および教育構想は、2007-10年度科学研究費補助金「東アジア古典学としての上代文学の構築」(代表:神野志隆光)において基礎づけられたものであり、本研究もその理念・構想を継承する。
科学研究費助成事業データベース
国際協働による東アジア古典学の次世代展開——文字世界のフロンティアを視点として
研究課題番号:19H00528