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セミナー

東アジア古典学の方法 第95回
次世代ロンド(41)

日時
2024年6月15日(土)日本標準時13:30~15:30
会場
Zoomにてオンライン開催

基本情報

概要

テーマ:「『王沢不渇鈔』に見る漢籍受容と漢詩文創作」

(《〈王泽不渴钞〉的汉籍受容与本土化改造》)



話題提供者:王佳琪(北京大学 博士课程、京都大学 特別研究学生)

使用言語:日本語・中国語

主催

科研「思考のための注釈:東アジア古典学の創新に向けて」

当日レポート

当日は、本学の特別研究学生である王佳琪さんに「『王沢不渇鈔』に見る漢籍受容と漢詩文創作」というテーマでご発表いただき、約10名の方々にご参加いただきました。

まず、王佳琪さんは現存する『王沢不渇鈔』の写本である真福寺本と真如蔵本を紹介し、両版本の内容を比較検討した。そして、真如蔵本『王沢不渇鈔』の注釈を整理し、書物の流伝と変化について考察しました。さらに、『王沢不渇鈔』における『文鏡秘府論』の引用状況を分析し、「詩格」の類書化についても考察しました。また、「詩格」が日本でどのように変容したにも注目し、作品内容を検討しました。

自由討論では、『王沢不渇鈔』は後の文学に与えた影響や、その編纂された背景についての問題提起が行われました。また、読者層の視点から同書の編纂背景に関する議論も展開されました。

話題提供をしてくださった王佳琪さん、ご指導くださった先生方、そして討論を活性化してくださった皆さまに、改めて心より感謝申し上げます。

(求思圓 京都大学博士課程)