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セミナー

東アジア古典学の方法 第85回
次世代ロンド(37)

日時
2023年11月19日(日)13:30~15:30 (日本標準時)
会場
Zoom会議室(オンライン開催)*参加方法につてはお問い合わせください

基本情報

概要

テーマ:宿構と即席作詩
話題提供者:何哲涵(浙江大学 博士課程、京都大学 特別研究学生)
使用言語:日本語・中国語

主催

科研「国際協働による東アジア古典学の次世代展開──文字世界のフロンティアを視点として」

当日レポート

当日は本学の特別研究学生の何哲涵さんに「宿構と即席作詩」をテーマとして話題提供をしていただき、10名ほどの方にお集まりいただきました。
まず、何哲涵さんは『三国志』、『北斉書』の記録を引用して「宿構」の最も原始的な意味を紹介しました。また、即席詩作において「宿構」の意味の変遷を辿り、即席詩作の焦慮感を述べました。さらに、即席詩作において当場で詩文を作るという特徴について、創作者たちと文学創作形式の関係から考察しました。余論であるが、文人たちの集会に関しては、従来の作者や作品という視点だけではなく、文人たちの集会での文学創作形式から文人たちの集会が文学創作形式に与えた影響から考察してみようと述べました。
自由討論では、創作場所と時代の変化が文学作品の価値に与えた影響と、即席詩作においてどうやって長文を作成するのかなど問題が提起されました。また、唐代文人の創作速度について、唐代の公文書の作成に関する議論も展開されました。
話題提供していただいた何哲涵さん、ご指導いただいた先生方、討論に刺激を与えてくださった方々に改めて感謝を申し上げます。
 
(求思圓 京都大学博士課程)