基本情報
概要
テーマ:「贈序」とは何か(赠序的名实问题及其文体定位)
話題提供者:何哲涵(浙江大学 博士课程、京都大学 特別研究学生)
使用言語:日本語・中国語
主催
科研「国際協働による東アジア古典学の次世代展開──文字世界のフロンティアを視点として」
当日レポート
当日は本学の特別研究学生の何哲涵さんに「<贈序>とは何か」をテーマとして話題提供をしていただき、10名ほどの方にお集まりいただきました。
まず、何哲涵さんは「贈序」という文体を紹介しました。また、『古文辞類纂』では「贈序」はどのような基準で選ばれたかについて、編者姚鼐の考えを考察した上で、自分の考えを述べました。近代における「贈序」という文体のあり方に関して、呉曽祺『文体芻言』を引用して紹介しました。さらに、「贈序」の役割について、曾國藩などの学者の見解を考察しました。最後は、「贈序」を文体としてどう位置付けているかについて述べました。
自由討論では、序跋の定義、序跋と「贈序」における内容の異同、唐宋文人が「贈序」に対する観点などの視点から議論が展開され、「贈序」と「詩序」の関係も論じました。また、「詩序」の二つの傾向について議論も展開されました。
話題提供していただいた何哲涵さん、ご指導いただいた先生方、討論に刺激を与えてくださった方々に改めて感謝を申し上げます。
(求思圓 京都大学博士課程)