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セミナー

東アジア古典学の方法 第75回
次世代ロンド(32)

日時
2022年11月26日(土)日本標準時 13:30 ~15:30 (終了予定)
会場
Zoomにてオンライン開催

基本情報

概要

テーマ:「『白氏後集』の「格詩」について」
話題提供者:盧旭(京都大学 博士課程)
使用言語:日本語

主催

科研「国際協働による東アジア古典学の次世代展開──文字世界のフロンティアを視点として」

当日レポート

当日は、本学の先生や大学院生の方にお集まりいただき、本学の博士課程の盧旭さ
んに話題を提供していただいた。
盧旭さんが『白氏後集』の「格詩」について発表しました。まず、『白氏文集』は「
前詩後筆本」や「前後集本」二種の配列があるという状況の存することについて述べた
。そして、関連諸文献を精読し、「格」と「律」の対立と習合を述べた。さらに、「格
詩」の外延に関する諸説、すなわち「斉梁体」説、「非律詩」説、「五言詩」説などに
ついて論じた。最後は、「格詩」が五言古詩であることに対する杜暁勤氏の質疑につい
て述べた。また、『白氏後集』の金沢本の巻頭内題を紹介し、刊本目録の違い、声律に
おける「格詩」と「古調詩」の異動に考察を加えた。
自由討論では、「格詩」の考察で『文鏡秘府論』を引用する際の注意点や律詩、対句
・対偶表現の判断基準、日本に残っている古いテキストの価値について討論が展開され
た。
 話題提供していただいた盧旭さん、ご指導いただいた先生方、討論に刺激を与えてく
ださった方々に改めて感謝を申し上げます。
 
(求思圓 京都大学博士課程)